2月の神殿講話でもお話しましたが、2月19日に高知龍馬マラソンを走りました。初めてのチャレンジでしたが、なんとか完走することができホッとしています。このマラソンを通していろいろと気づきや学びを得たのですが、一つ驚いたことがありました。
当日、高校のときの友達も何人か参加しており、その日の晩にみんなで打ち上げをしたのですが、近くに座った一人の同級生の女の子に
「あれ、今日はお酒飲まんが?」
と私が尋ねると、
「去年、子ども産んだばっかりで授乳中やき、お酒は飲めんがよね。」
と返ってきました。産後、一年も経ってない状況で、夫に赤ちゃんを預けて参加したとのことです。しかも、その場にいたメンバーの誰よりも早いタイムで完走しており、なんと私よりも2時間近く先にゴールしていたのです(私のタイムがバレてしまうので恥ずかしいのですが…)。
言い訳でしかないのですが、ほぼ事前の練習をせずに挑んだ自分の情けなさを痛感しました。と同時に、産後だから…といって自分に限界や壁をつくらない彼女の話を聞いて、果たして普段の自分自身の心持ちはどうなのかと反省をさせられました。

人は無意識的に、何か行動を起こそうとするときに「できるわけがない」「失敗する」「こうしなければならない」といった否定的な思い込みや固定観念を抱いてしまうことがあります。それをマインドブロック(またはメンタルブロック)と呼びます。それによって行動が抑制されてしまったり、前進したいのに足引っ張りをするもう一人の自分がいるという状態になってしまいます。
教会長になって早一年。これまでを振り返ると、頑張ったなと思うところもあれば、どこかで「これくらいでいいだろう」とか「どうしようもならない」などという気持ちが自分の心のどこかに潜んでいたのではないだろうかと感じます。
逸話篇の174.「そっちで力をゆるめたら」というお話で教祖は、
そっちで力をゆるめたら、神も力をゆるめる。そっちで力を入れたら、神も力を入れるのやで。この事は、今だけの事やない程に
天理教教祖伝逸話篇174.「そっちで力をゆるめたら」
とおっしゃっています。また、逸話篇の111.「朝、起こされるのと」では、
もう少し、もう少しと、働いた上に働くのは、欲ではなく、真実の働きやで
天理教教祖伝逸話篇111.「朝、起こされるのと」
とお教えいただいています。
日々の生活はもちろん、信仰の上でも、「これくらい」という心なら、神様のお働きも「これくらい」になってしまう。反対に、そういうマインドブロックを外して「もう少し、もう少し」とプラスワンの心を尽くすからこそ、神様も力を入れてくださるのではないでしょうか。そういう思いで、大教会の活動方針の副題を「〜ひながたを心に、プラスワンの誠真実を〜」といたしました。
この三年千日もマラソンと同じで長丁場です。山あり谷ありの道中を心倒さずに、何事ともコツコツとプラスワンの誠真実を積み重ね、神様にもしっかり力を入れていただける、そんな日々をお互いに通らせていただきましょう。
立教百八十六年三月一日
天理教繁藤大教会長
坂 本 輝 男
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