ChatGPTやAI画像生成というキーワードをご存知でしょうか?
これは2つとも最近のAI(人工知能)関連のサービスであり、それらの技術発展には目を見張るものがあります。というか最近私自身、ドハマりしてしまいました。特に前者のChatGPTというWebサービスができることは多岐にわたり、しばらくすると日本でも、特に教育現場などで物議を醸すことになると予想してます。例えば、すでに今も私のスマホでAIに「〇〇という本の読書感想文を書いて」ってお願いすると、それっぽい文章を書いてくれます。もちろん数学や英語など、他の教科の課題においても同じようなことができるので、そもそも宿題や勉強をする意味あるの?ってなっちゃいそうです(笑)。つまり、分からないことを人に聞いたり、ネットで検索をしたりしなくても、ぜーんぶAIが考えてくれて、やってくれるよ。っていう世界が結構近くにあるということです。
未来の姿にワクワクする気持ちと同時に、親神様が唯一人間に与えてくださった「心(感情や思考)」がなおざりになっちゃいそうで、少し怖くもあります。
外部リンク→「ChatGPTの使い方<26例>」
人によっては若干イメージがつきにくい内容になりましたが、あらためて振り返ってみると前回の年祭活動、つまり10年前と現在では大きく状況が変わった点が2つあると私は思います。
一つはスマホの普及です。科学技術ならびにインターネットサービスが発展し、特にスマホは日常生活ではなくてはならないものになりました。10年前と現代を比べて、世の中に溢れる情報量はもちろん、一日に浴びる情報量は比べ物になりません。ご存知かもしれませんが、今の10〜20代くらいの人はスマホでYouTubeやドラマを1.5倍速くらいで見るんです。
そして二つ目の変化が、新型コロナウイルス感染症の影響です。世界中の人々が大きな社会変容を余儀なくされたことについては、説明の必要はないと思います。もちろんお道においても例外ではありません。ようやく日本政府の方針も緩和に向かってはいるものの、だからといって、コロナが流行る前の状況や活動にそのまま戻したら良いよね、とはならないのではないでしょうか。
そんな中、いよいよ三年千日に入り、年祭活動がスタートしました。繁藤におきましても先月1月に活動方針を発表すると共に、各部各会の組織改編ならびに新人事の発表をいたしました。現在の状況や活動目的に応じたより良い組織のあり方を見直すとともに、全体的に若返りを図りました。
あくまで私見ですが、冒頭で申しました時代の変化に着目すると、今回の年祭活動において特に大切なポイントは「主体性」ではないかと考えております。言葉を変えれば、自発性、自主性、自立性など。ちなみにこれらは個人主義的とは似て非なるものです。このたびの繁藤の活動方針に関しても、方向性は示しつつも、具体的になりすぎて個々の主体性を削いでしまうことがないように配慮しました。そして、布教部や教化育成部、婦人会や少年会など各部各会はすべての活動が、各部内教会の主体的な動きの支援となるよう、また一人ひとりの信者さんの信仰を深める後押しに繋げていくことを念頭にしていきたいと考えています。
諭達第四号にある『ひながたの道を通らねばひながた要らん・・・』というおさしづの中に、
『皆一つ/\のひながたの道がある』とあります。本部から、大教会から、会長さんから言われてするのではなく、もちろん便利なAIに任せるわけでもなく、一人ひとりが教祖のひながたの道を主体的に求めることが今こそ必要なのではないでしょうか。もちろん、それぞれ自分の都合のいいように捉えたり、解釈したりするようではいけません。ここでいう「皆一つ/\のひながたの道」とは、心の成人を進めること、そして誠を尽くし人だすけに歩む道です。これからの3年間、喜びや楽しみ、苦しさや葛藤が入り交じるこの道を、お互いに繁藤の活動方針のテーマである「明日に希望を、今日を陽気に」を合言葉に通らせていただきましょう。
最後に、今月2月から全部内教会を対象として、一斉巡教を行います。それぞれの教会・信者さんにおきましては、この三年千日の年祭活動を勇んで歩みだす契機とさせていただきたいと思いますので、ぜひ声を掛け合ってご参加いただきますようお願い申し上げます。
立教186年2月1日
天理教繁藤大教会長
坂 本 輝 男