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シリーズ
「かしもの・かりものの理」を深く掘る vol.6
前号をまだ未読の方は、よければこちらもご一読いただきたい。
おやさとやかた講話
今年も夏の一大イベント、こどもおぢばがえりが盛大に開催された。私は子供たちに天理教の話をする「おやさとやかた講話」の講師を今年も勤めさせてもらった。
子供たちに話すのだから、天理教の専門用語や難しい話はできない。なるべく分かりやすく、興味を引くような内容を織り交ぜて、工夫しながら話をする。
その内容のメインこそ、「かしもの・かりもの理」である。今回は、実際に私が「おやさとやかた講話」で話している内容の一部をありのまま紹介したい。

身体って本当に不思議
皆さん、ようこそおぢばへお帰りくださいました。
今日は教祖が教えてくれたことの中で、一番大切なことをお話したいと思います。
まず皆さん、左胸に手を当ててみてください。心臓がドクドクと動いていますか?心臓が動いているなら、皆さんに一つお願いがあります。今から3秒だけでいいので、心臓を止めてもらっていいですか?
いくよ!せーのっ、1、2、3・・・。できた人いますかー?!(小さい子が手を上げたりする)
もし止まった人がいたら大変です!すぐに救急車で病院にいかないといけません!!(笑)
運動をしたら心臓は早くなるし、夜寝るときも休みなくずっと動き続けています。なんと一日に10万回もドクドクと動くんです。すごくない?

すごいのは心臓だけではありません。
例えば、皆さんは今日お昼ごはんでカレーを食べましたよね?
カレーを食べたら、まず胃に入って消化されます。そして腸でカレーの栄養が身体の中に入ります。そして最後はどうなりますか?
そう、ウンチになって出ていきますね。恥ずかしがらなくても、みんなすることだから大丈夫。
でも自分でこうしようって考えてしていることじゃないよね。勝手に休みなく身体は働き続けてくれています。
よく考えたら、これってすごい不思議なことじゃないかな。

元気なことって奇跡なんだ
昔の話ですが、私は高校生のときにサッカーをしていました。サッカーってすごい走るよね。
ある日、一生懸命走って練習していたら、急に左の胸が「うっ!」と締め付けられるように痛くなりました。
すぐ治るだろうと思って我慢をして、なんとか練習は終わったんだけど、それでもまだめっちゃ痛い。これは病気かもしれないと思って、トボトボと歩いて病院にいきました。そしたらお医者さんに怒られたんです。
「なんですぐ救急車を呼ばなかったんだ!」って。
レントゲンを見てみると、私の左の肺が半分くらいに小さくなっていたんです。

肺っていうのは風船と一緒です。すぅーって吸ったら膨らむし、はぁーって吐いたらしぼむ。
じゃあ風船に針で穴をあけたらどうなりますか?
そう、しぼんじゃうよね。実は私の肺は、目に見えないくらいの小さい穴があいてしまって、そこから空気が抜けてしぼんじゃったんです。お医者さんに、「このままほうっておいたら、命が危なかったよ」と言われました。
目に見えない小さな穴がちょっとあいただけで、苦しくて痛くて、生きていけなくなる。自分じゃどうしようもできません。
そのとき、私は心からこう思ったんです。元気でいられるのは当たり前のことじゃないんだな、って。
身体が元気なことって、本当は奇跡なんです。
教祖が教えてくれたことは、まさにこのことです。
みんな身体は自分のものだって思ってるけど、実はこの身体は神様からお借りしている「かりもの」なんです。
昼も夜も休みなく身体が働き続けているのは、目には見えないけど、神様がずっと働いて守ってくれているからこそなんです。


さあ、心の勉強を
さっき皆さんは神殿でお参拝をしてきたと思いますが、親神様にどんなことを言いましたか?
お小遣いをいっぱいもらえますように?
それともテストでいい点数とれますように?
お願いするのも悪いことではありませんが、まずしなくちゃいけないことは、お礼をいうことです。
この身体を貸してくれていること。元気でいられること。親神様いつもありがとうございます!って感謝を伝えることが一番大切なことです。
そしてもう一つ大事なことがあります。
さっき身体は神様からの借り物だとお話しました。じゃあ自分のものって何でしょう?
それは心です。嬉しい、楽しい、悲しい、腹が立つ・・・そんな一人ひとりの心だけが自分のものなんです。
じゃあ、自由に使えるその心を、どういうふうに使ったらいいのか。そんな心のあり方、使い方を勉強するのがこの天理教の教えなんですね。

その心の勉強の一つに「三つの約束」というものがあります。知ってるお友達はいるかな?
そう、一つ目は「生きる喜びを味わいます」です。
私たちが親神様からこの身体をお借りして、元気でいられる。本当に不思議で奇跡のようなこと。このことを親神様に感謝して、みんなで嬉しいな、楽しいなって暮らすことを陽気ぐらしっていいます。これが私たち人間の生きる目的なんです。

子供の心に何を写すか
・・・といった感じで子供たちに神様の話をしている。
「かしもの・かりもの理」を説明した上で、三つの約束、そして「ひのきしん」について話し、家に帰ってからも実行してほしいと伝えて締めくくる。
子供たちは本当に素直だ。心を見抜かれているのか、こちら側も自分の言葉で本心の話をしないと、ちゃんと伝わらない。かわりにこちらが真実込めて話をすると、そのまま真っすぐに受け取ってくれる。
もう道というは、小さい時から心写さにゃならん。そこえ/\年取れてからどうもならん。
おさしづ 明治33年11月16日
「かしもの・かりものの理」が胸に治まったときに沸き立つ喜びと報恩感謝[※1]こそ、子供たちに写していくべき心ではないだろうか。
子供はその純粋な目で、私たち大人の正味[※2]の心を見ているのだ。
このたびの話が「かしもの・かりものの理」を理解することはもちろん、人に伝えるとき、また子供たちに向けて話をするときの一助になれば幸いだ。
[※1]報恩感謝
親神様のご守護によって生かされていることに感謝し、そのご恩に報いようとする信仰実践をしていくこと。
[※2]正味
余分なものを取り除いた、物の本当の中身。
立教188年8月1日
天理教繁藤大教会長
坂 本 輝 男

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