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子供に伝える、”ひのきしん” のおはなし(繁藤月報-巻頭言 2025.9)


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シリーズ

「かしもの・かりものの理」を深く掘る vol.7

前号をまだ未読の方は、よければこちらもご一読いただきたい。

  1. 早い信仰と遅い信仰(2025.3)
  2. 急ぐ必要はない、あえて遅らせよう(2025.4)
  3. 神の身体と天然自然(2025.5)
  4. 「令和の米騒動」と天理教(2025.6)
  5. 選挙と天の理(2025.7)
  6. 子供に伝える、神様のおはなし(2025.8)

§ § § § § § § § § § §

前回の巻頭言子供に伝える、神様のおはなしが好評だったので、今回も「おやさとやかた講話」で実際に私が子供たちに話している内容の一部を紹介したい。

「かしもの・かりものの理」を心に治める一助になればという期待もさることながら、他者にお道の教えを伝えるときの参考になれば幸いだ。

お泊り会における会長さんの「ひとことはなし」などはもちろん、我が子に信仰の話をする一コマでのヒントになれば、こんな嬉しいことはない。


身体の材料費

さっきみんなに、実は元気なことって奇跡なんだ。そして、この身体は親神様からお借りしている「かりもの」なんだよ、ってお話をしました。

この次は、みんなへのお願い、みんなにしてほしいことをお話しします。

まず、男の子に質問です。

この中でバレンタインデーにチョコをもらったことがある人、手を上げてください。

……じゃあ、チョコをもらったらどうしますか?

ありがとうって言う。

もちろんチョコを食べる。

でも、それだけじゃないでしょう。

そう、ホワイトデーでお返しをするよね。

そんなふうに人って、誰かにプレゼントをもらったら、お礼をしたくなるんです。これは子供だけじゃなくて、大人でも、どんな国の人でも同じなんだよね。

次は、女の子に質問です。

ある日、お人形さんを作ってくださいと言われました。お人形をつくるには、ぬのとか綿わたとか材料をお店で買ってこなくちゃいけないよね。そう、材料のお金が必要です。

では、ちょっと考えてみてください。

人間の身体をゼロから作ろうと思ったら、材料費にいくらお金がかかるでしょう?

1,000万円?

1億円?

1兆円?

いいえ、全然違います。

人間の身体の材料だけだったら、たった13,000円くらいで揃うんです。例えば、血はほとんど水だったり、骨はカルシウムでできてたり。

意外と安いよね。(笑)

参考資料

でも材料だけ集めてもダメです。いざ作るとなると簡単じゃありません。

どんなにすごいお医者さんでも、世界で一番頭がいい科学者でも、人間の身体をゼロから作ることはできません。

いくらお金をかけても作れない。みんな一人ひとりの身体ってそんなすごいものなんだよね。

じゃあ、その身体は誰のものだったかな?

そう、さっきお話しした通り、親神様からお借りしているものです。

言いかえると、何億円、何兆円かかっても作れない身体を、親神様は一人ひとりにプレゼントしてくれている。

しかも、毎日毎日です。

そう考えたら、親神様にプレゼントをお返したい気持ちが湧いてこない?

でも、どうやって親神様にプレゼントをお渡ししたらいいのかな。

これこそ、先生がみんなに伝えたいことです。

”ひのきしん” のとっておきのコツ

親神様へのお礼の返し方、恩返しの方法を ”ひのきしん” といいます。

”ひのきしん” とは、人のために何かをすることです。

例えを出しましょう。

このあと詰所に帰ったら、トイレのスリッパがバラバラになっていました。どうしましょうか。

そう、キレイに並べたらいいよね。

じゃあ、廊下にゴミが落ちていました。

そうだね、拾ってゴミ箱に捨てる。

元気のない友だちがいました。

そういうときは、「大丈夫?」って声をかけるよね。

”ひのきしん” は、自分のためじゃなくて、誰かが喜ぶようなことをすることです。

大きなことじゃなくて、小さなことでも構いません。

親神様への「ありがとう」という感謝の気持ちを、 ”ひのきしん” というカタチでお返しするんです。

そんな ”ひのきしん” にはとっておきのコツがあります。

今日は特別にそのコツをみんなにお話しします。

ポイントは3つあります。

一つ目は、「自分から率先してする」ということです。

お母さんにやりなさいと言われて「え〜、めんどくさいな」と思いながらするものではありません。 ”ひのきしん” は、やらされるものではないんです。

人から言われなくても、「元気な身体で嬉しいな、ありがたいな」って気持ちで、自分から率先してするものが ”ひのきしん” です。

二つ目は、「見返りなんかいらない」ということです。

例えば、このあと廊下に落ちてたゴミを拾いました。

引率の先生に、

「”ひのきしん” したから、おこづかいちょうだい!」

って言うかな?

「トイレのスリッパ並べたから、アイス買って!」

ってみんなは言うかな?

言わないよね。

2つ目のコツは、おこづかいもらえなくても、誰からも「ありがとう」って言われなくてもするのが ”ひのきしん” です。

そもそも ”ひのきしん” は誰に喜んでもらうためにするものだった?

そう、親神様です。

すでに僕たちは親神様から大きなプレゼントをもらっていて、そのお礼をお返しするのが ”ひのきしん” なんだよね。 ”ひのきしん” に見返りなんかいらないんだ。

そして三つ目。

それは「人が見てないところが大事」ってことです。

さっき、誰からも「ありがとう」と言われなくてもいいんだ、ってお話をしました。

なんでかって? だって、親神様だけはちゃんと見てくれているからです。

「ジローくん、ニコニコと ”ひのきしん” していて偉いぞ!」とか、

「リサちゃん、誰も見てないところでも、 ”ひのきしん” してるなー、すごい!」

って親神様はお帳面にちゃんとつけてくれています。

誰も見てないところでする ”ひのきしん” はポイント10倍くらいかもしれません!

お帳面にたまったポイントは目には見えません。

けど、大丈夫。

みんなが困ったときに親神様が手を差し伸べてくれたり、いざというときに背中を押してくれたりと、必ずちゃんと回り回って自分に返ってきます。

誰も見てないときこそ、 ”ひのきしん” のチャンスなんだよね。

おやさとやかた講話で話す筆者

今日はみんなに ”ひのきしん” のお話をしました。

毎日、元気な身体を親神様からお借りしている。その大きなプレゼントに対して、「ありがとう」って気持ちで恩返しをするのが ”ひのきしん” です。

そのコツは3つ。

① 自分から率先してする

② 見返りなんかいらない

③ 人が見てないところが大事

ということです。

みんな ”ひのきしん” がどういうものか、わかってくれたかな?

ぜひ今日だけじゃなくて、おうちに帰ってからも、家でも、学校でも、どこでも ”ひのきしん” をたくさんしてもらいたいなと思います。

みなさん、いいですかー? 

はーい!(子供たち)


”ひのきしん” の本質

と、おやさとやかた講話を締めくくる。

子供にもわかりやすい内容にすることによって、ボランティアとの違いも伝わったのではないだろうか。

また、なぜお道の人は他人のことであっても「~してやる」ではなく「~させていただく」と言うのか、ということも理解できるのではないだろうか。

そして、今回の執筆を通して私自身が改めて気づいたことがある。

それは ”ひのきしん” の行為自体がどんなものであったか、どんな成果だったかという事柄は、本質では全くないということだ。重要なのは ”ひのきしん” における一人ひとりの心の出発点目的、その態度にこそ本質があるのではないだろうか。

よくをわすれてひのきしん
  これがだいいちこえとなる

みかぐらうた 十一下り 四

誰でも

どこでも

いつでも、

できる ”ひのきしん” 。

子供たちに対して、今回のようなお話だけでなく、 ”ひのきしん” のあり方を背中で見せられるようにしていきたいものだ。

  立教188年9月1日
    天理教繁藤大教会長
          坂 本 輝 男あきお

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